おれ的ブラジル名盤

学生時代の出身サークルで、有志で「私の名盤」みたいな小冊子を数年に一度つくってるんだけど、2013年度版用に書いたやつがなかなか会心の出来なので再掲。2013年度版ということで、最新情報ではないのでご注意を。

100ª Apresentação / João Bosco

大学入学してすぐ、新歓の時期に先輩に最初に教えてもらったのがジョアン・ボスコ。この弾き語りアルバムの一曲目・ナサォンを聴いたときの衝撃はいまでも忘れない。ギターと声だけで紡ぐグルーヴ。こんな世界が、ブラジル音楽にはあるんだなって、どっぷりとハマるきっかけになった一枚。このジョアン・ボスコの弾き語るナサォン、いまだにイントロしか弾けないけど、いつか必ず。

Na Pressão / Lenine

スザーノとの共作「Olho De Peixe」も、初ソロ「Dia Em Que Faremos Contato」も本当に好きなんだけど、想い入れという点で、学生時代にリアルタイムにリリースされた「Na Pressão」に軍配。唯一無二のギターのプレイスタイル。デジタルとアナログの絶妙なバランス。静と動のダイナミクス。作り込みが半端ない。リリースから10年以上経って21世紀になった今、確信をもって言う。このアルバムは最先端のロックだ。

Astronauta Tupy / Pedro Luis e a Parade

学生時代のおれは、あまりサンバが好きじゃなくて、サンバじゃないけどブラジルっぽい新しい何かを探してた。そんなときに出会ったのがこのアルバム。想像の域を出ないけど、この頃のペドロ・ルイスも、新しい何かを探すのに必死だったんじゃないかな。サンバの楽器を使ってロックをやる。いまとなっては普通だけど、そのアイデアの先駆けのひとつであることは間違いない。ペドロ・ルイスのいなたい感じが結構ツボ。

Raio X / Fernanda Abreu

オッサンのノスタルジーかもしれないけど、90年代のブラジル音楽はおもしろかった。そんな、90年代のブラジル音楽のエッセンスが凝縮されてるのがこの一枚。リオ、バイーア、ペルナンブーコ、ノルデスチ。広大なブラジルのさまざまな地方の伝統的な音楽が再解釈されて、新しい「ブラジル音楽」が誕生していた。なんて、ウンチク臭くなっちゃったけど、難しいことを抜きにして、ほんとこのアルバムは良く聴いたわ。

Moro no Brasil / farofa carioca

いま言ってしまえば普通のファンクバンドなんだけど、カッティングをカヴァキーニョでやってるってだけで、やたら耳馴染みが新しい印象だった。ノタミウのサウンドの原点のひとつ。セウ・ジョルジばっかり取り沙汰されるけど、おれはぶっちぎりでガブリエル・モウラ派。セウ・ジョルジもガブリエル・モウラもバンドからいなくなっちゃったけど、新しいフロントマンを立てて今でも活動してるらしい。

Swing&Samba-Rock / Clube do Balanço

「愛なんて後でいいから平和と米をくれ」って歌詞が妙にツボに入って、いっとき良く聴いてたし、おれのバンドでもライブでカバーしたりしてる。「スウィンギ&サンバ・ホッキ」ってタイトルの通り、前編通して踊りまくれる。古き良きアメリカ文化の影響を受けた、黒いブラジル音楽って感じなのかな。ほどよく力が抜けてるんだけど、エッヂが効いてる。こういうのが、ヨコハマとリオが共通して持つ、港町の雰囲気なんだ。

África Brasil / Jorge Ben

直接的にも間接的にも、おれが一番音楽的に影響を受けているブラジル人アーティスト。はじめてこのアルバムを聴いたときは、何が起きてるんだかよくわかんなくて、激しいんだか緩いんだかわかんなくて、サウンドのバランスも無茶苦茶で、でも、タジマハーーー、とか、ンバラマンーマー、とか、やたらキャッチーで、気づいたら虜になってた。最近テレキャスをゲットして、おれもジョルジ・ベンの領域にまた一歩近づいた。

Pisando de Leve / João Sabiá

たいていおれの好きなミュージシャンはティアドロップのサングラスをかけてる。そんな理由でジャケ買いしたんだけど、おれ的大ヒット。曲の雰囲気とかアレンジとかちょっと高めのクリーンな歌声とか、、ジャケのクドさから想像できないくらい洗練された都会的な印象。ロックはしゃがれ声だろ、って勝手なイメージを持ってて、変な歌いグセがついちゃってたんだけど、ジョアン・サビアーのおかげで考えが改まった。

eletrificação / a bossa elétrica

おれのブラジル音楽への興味の原点は、クラブ・ジャズ。ブラン・ニュー・ヘヴィーズとか、コーデュロイとか、いわゆるアシッド・ジャズと呼ばれる踊れるジャズに傾倒してた時期があったんだけど、その文脈で聴いてたヨーロッパ経由のブラジリアンが原風景。このアルバムは後追いなんだけど、これぞおれがあの頃に求めてたサウンド。こういうバンドがやりたいんとずっと思ってるんだけど、おれがバンドを組むとどうしてもこうはならない。

おわりに

泣く泣く候補から漏れた名盤たちも数多くあるので、機会があったら、というか、興が乗ったら改めて。

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